昨日12月7日(木)、カナダ移民局は学生ビザを使ってカナダに渡航する方に大きく関わる重要なアップデートがありました。
<概要>
学生ビザ申請に関わる、残高証明の金額条件の引き上げについてです。
従来は、2000年代初頭の経済水準をもとに学生ビザ申請時における残高は初年度の授業料と旅費を除く額で、$10,000以上持つことが条件とされておりました。しかし、物価高騰が止まらないこともあり2024年1月1日より、
初年度の授業料と旅費を除く額で$20,635 (日本円:220万円以上 / 1CAD=106.64円)以上保有している残高証明書を提出する必要があることが必須条件となりました。
<リリース本文>
カナダは質の高い教育機関を持っているため、留学生にとってトップクラスの目的地といえます。
カナダには多様性のある社会と、学校卒業後には就労したり移住したり、永住できる機会もあります。 留学生はカナダ各地に及び、学校でのキャンパスライフや新たな革新に貢献してきましたが、一方でカナダで学業を進める上で適切な住居を見つけることの苦労など、いくつか深刻な課題も直面してきました。
マーク・ミラー移民/難民/市民大臣は本日、留学生がカナダでの生活に経済的に備えることができるよう、2024年1月1日より就学許可申請者の生活費要件を引き上げると発表しました。 今後、カナダ統計局が低所得カットオフ (LICO) を更新する際に、この基準値は毎年調整されます。
LICOとは最低収入のことを示し、個人が生活必需品以上の他に消費することのない暮らしを意味します。
就学許可申請者の生活費要件は、申請者あたり 10,000 カナダドルに設定されておりました。これは、2000 年代初頭から現在にいたるまで変わっていませんでした。 そのため、昨今は特に時間の経過とともに経済要件が生活費に追いつかず、その結果学生はカナダに到着して初めて自分の資金が十分ではないまま暮らすということもあるかと思います。
そのため2024 年 1月 1日より、1人あたり初年度の授業料と旅費に加えて、LICOの75%に相当する額である20,635カナダドル (日本円で220万円/ 12 月 7 日時点のレートより) を持っていることを証明する必要があることになります。
この変更は、2024 年 1 月 1 日以降に受け取られる新しい就学許可申請に適用されます。
これは学生の脆弱性や悪用を防ぐのに役立つものと見込まれますが、変更の影響は個人によって異なる可能性があるかと思います。 来年我々はパートナーと協力して、カナダで就学をする留学生が過小評価されている事実を支援すべく新たな取り組みを試す予定でいます。
今回の発表は、2023年10月27日に発表された留学生プログラムの重要な改革に続くものであります。新たな枠組みとして、教育機関が留学生に対して住居問題も含め、最高品質のサービスとサポートを提供するというものともいえます。我々は、教育機関が住居提示含め、今回の新規定により認められた生徒たちをしっかりサポートを提供できるようになることを期待しています。
留学生を受け入れるにあたって、我々には留学生がカナダに来た際、確実にサポートされるように努める責任があります。 2024年の9月学期に向け、指定学習機関が学業経験の一環として学生に適切かつ十分なサポートを提供できるよう、ビザ制限を含め必要措置を講じる用意があります。 これを達成するには、留学生がカナダで成功を収められるよう、州政府や準州政府、そして学習機関、その他の教育関係者と協力して、確実に準備していくことが不可欠です。
ミラー大臣は、留学生に関わる2023年12月末で失効予定であった以下の3つの一時政策に関する情報をアップデートしました。
①留学生が就学期間中にキャンパス外で働くことを許可されている、週20時間の制限の免除は、2024年4月30日まで延長されることとする。すでにカナダにいる留学生、およびカナダ在住の申請者が対象となります。
2023 年 12 月 7 日の時点ですでに就学許可証の申請書を提出している場合は、それまでの間、週に20 時間を超えてキャンパス外で働くことができます。 引き続き、留学生の就学期間中の学外勤務時間を週30時間に拡大するなど、今後も検討を続けていきます。
②将来のポスグラワークパーミット取得に向けたオンライン学習時間の計算について。2024年9月以前に就学期間を開始した留学生を対象として、オンライン学習時間がプログラム全体の修学時間の50%以下である限り、引き続きおこなわれます。この措置は、2024 年 9 月 1 日以降に学習プログラムを開始する学生には適用されなくなります。 オンライン学習促進策については、新型コロナウイルスによるパンデミックの渡航制限に対応して2020年に初めて実施されたものでありましたが、2022年9月に範囲が縮小されていました。現時点では、留学生の大半がカナダでリアル形式で勉強していることも考慮されています。
③パンデミック中とパンデミック後の回復の期間、労働市場の混乱があったかと思います。その混乱を受け、当初申請して承認されていたワークビザの有効期限が切れてしまった事例も多くあったことから、ポスグラビザ保持者に対して追加で18か月のワークビザを発行するという一時的な政策が3回導入されていました。 2023 年 12 月 31 日までの有効期限であるポスグラを持つ外国の方は、引き続き申請する資格がありますが、この政策がさらに延長されることはありません。
しかしながら、我々は留学生がカナダにもたらす多大な社会的、文化的、経済的利益を高く評価しています。引き続き、私たちは一部の学生を脆弱にし、留学生プログラムの健全性を脅かしている問題に早急に取り組まなければならないと考えています。これまで長い間懸案となっていた生活費基準値の引き上げにより、カナダに到着する学生はより強固な経済的基盤を持って勉強を始めることになるでしょう。
MK VISA consulting
カナダ政府公認移民コンサルタント
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